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2023.08.15

住宅のバリアフリー化はリフォームか建て替えか。適切な選び方は?

 

もし家族が車椅子生活をすることになったとしたら、今の家で快適な生活ができるでしょうか?

毎日使う場所であるお風呂やトイレ、そして玄関から駐車場までの移動がスムーズに行えるのであれば、車椅子でも安心で快適な生活を送ることが出来るでしょう。

家を建ててからある程度年月が経過すると、リフォームなどを考える機会がでてきます。

その場合は家族も年齢を重ねているため、上記のような事態になることも考慮する必要が出てくるでしょう。

いっそのこと建て替えるかという選択肢で迷われることもあるかもしれません。

そこでこの記事では、今の住宅をバリアフリーにしたいと考える場合、リフォームと建て替えのどちらを選ぶべきなのかを解説いたします。

 

住宅をバリアフリー化するためには建て替えるべき?

建て替え、リフォームのいずれかで悩んだ時、まずは現状の住宅のなかで変更したい箇所を思い浮かべてみてください。

・間取りを大幅に変更したい

・住宅の耐震補強をしたい

これらに該当するのであれば、建て替えをおすすめします。

なぜなら間取りの大幅な変更と耐震補強は、住宅の構造部分(柱や壁など)の改修が必要となるためです。

以下で、詳しく解説していきます。

 

間取りを大幅に変更する場合

木造住宅においては、1階と2階が一本の柱で支えられている等、構造上切断できない柱がある可能性があります。

このような場合の住宅のリフォームは間取りの自由度が制約されてしまいます。

リフォーム後も柱が残ることで車椅子の動線が限られる可能性もあります。

また、廊下の幅の変更や家事動線の変更にも注意が必要です。

最近の住宅は従来より家事効率の良い間取りを確保しやすくなっていますが、かつては車椅子で通行することを一切考慮していない狭い廊下の家などもありました。

家事動線や廊下の幅というのは間取りに大きな影響を及ぼします。

間取りを大幅に変更し、日々の生活をより快適に、よりスムーズに送りたいのであれば、建て替えがおすすめです。

 

住宅の耐震補強をしたい

介護しやすくするためだけでなく、耐震補強をしたい場合にも建て替えがよいでしょう。

介護のための改修と耐震補強に係るリフォームは、まったく別の工事となります。

耐震補強工事は内装材の床壁天井をいったんはがしてから柱や基礎を補強していく必要があるため、その工事の規模は必然的に大きくなります。

このような大規模なリフォームを考えるのであれば、改修後にどのくらいその家に住み続けるのかといったことも考慮してみるようにましょう。

 

住宅のバリアフリー化にはどんな工事が必要?

住宅をバリアフリーにする場合は次のような工事が必要です。

・玄関の外にスロープを設置する

・外構の駐車スペースを土間コンクリートにする

・トイレ、浴室に手すりを設ける

・リビングとトイレの距離を近くする

・扉を引き戸に変える

・浴室と洗面脱衣室の段差をなくす

手すりや扉の交換のような部分的な変更であれば住宅の主要部分の工事が必要ないため、リフォームや外構工事で足りるケースが多いです。

築年数が浅く、構造体の耐震性が確保されていて内装工事だけで済むのであれば、リフォームのほうがよいでしょう。

 

補助金で全額は賄えない

高齢、病気、障害などの理由により既存の住宅での生活が困難になった場合の住宅改修には、自治体によっては住宅改修費用に補助金が出るところがあります。

要介護の認定状況によりその内容は異なりますが、現実にはその補助金だけで納得できる改修を行うことは難しいとされています。

専門家に相談して、理想のバリアフリー住宅を!

建て替えかリフォームか。この判断には専門的な知識を求められるものです。

また、既存の住宅をバリアフリー化するための改修工事にはもちろん資金が必要です。

一度住宅改修を行って住んでいたものの、古くなったからやはり今度は建て替えたいというケースもあることでしょう。

この場合には、改修費用と建て替え費用の両方が必要となります。

しかし、最初の住宅改修を行った時点で建て替えを選んでいれば、総額は安く抑えられた可能性があります。

こういった資金面の問題や建築については、プロに相談し、適切なアドバイスをもらうことがおすすめです。

 

まとめ

介護することを前提としたリフォームか建て替えかで悩んだら、その工事が住宅の構造体にまで及ぶかどうかを確認しましょう。

間取りの大幅な変更や耐震補強工事をしたい場合には、建て替えがおすすめです。

その一方、手すりや扉の変更など部分的な工事で済む場合は、リフォームを選びましょう。

どちらが適切かは住宅の状況によって異なるところでもあるので、信頼できる専門家に相談し、適切な判断を下しましょう。

 

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